俳句が趣味になりまして 〜第二幕 「自分の句の足跡を辿る(前編)」〜
前回の記事では、句会との馴れ初めや魅力について語りました。
句会に参加して半年、自分の作った句たちを振り返ってみました。
参加を続けていく中で、変化を重ねている自作の句を軽い解説付きで紹介したいと思います。
どんな句を作ってきたのか?
半年間の自作の句の作風を次のようなカテゴリーにまとめてみました。
①初期 「口語調」
② 中期「お父さん(お母さん)目線」、「情景描写」、「キュン句」
③現在 新境地!?「変態句」
お察しの通り、一般的な句のカテゴリーではありません。
上記以外にも
茶目っ気を出そうとした「茶目っ句」、
まるでウケを狙ってすべったかのような「残念句」なども存在します。
句をさらす
何だかよくわからないと思うので実際の句を紹介していきます。
①「口語調」
初期はストレートな口語調の句が多かったです。
カフェ&スイーツ男子な自分ですが、句では「壁ドン男子」なキャラの一面も。。
・あわよくば オイラの春も 一緒に来い
(お題:春の季語を使用→春)
「あわよくば」というフレーズが気に入り、そこから作り始めた句です。
プライベートで「オイラ」を使う勇気がまだありません。
・春一番 呼んでないのに 来やがって
(お題:春の季語「春一番」指定)
春一番って「突然吹き出すようなイメージ」があったので迷惑がっている風に書いてみました。
春一番に特に恨みはありません。
・花畑 ガラにもねぇけど マジ和む
(お題:夏の季語を使う→花畑)
実際の体験談ではなく、季語の「花畑」に"不釣り合い"なものを組み合わせようと
「花畑に学ラン番長」みたいなイメージで作りました。
<季語について>
ご存知の方も多いと思いますが、俳句には「季語」が入ります。
むらさき句会では"その時期の「季語」"のほか、
主催の紫さんがチョイスした"指定の「季語」"のお題がでます。
(季語以外のお題もあったりします)
僕が句を作るときは
まず季語を眺めて"気に入ったもの"や"イメージが湧いたり、くっつけたい言葉が浮かぶもの"などをピックアップします。
(歳時記があると便利ですが、僕は持ってないのでwikiで調べてます)
そこから「あーでもないこーでもない」と形にしていきます。
"耳慣れない季語"で俳句を作るのは難しくもありますが、面白いところでもあります。
季語なしで逃げ切ってしまうこともしばしば。
(同じ五七五でも季語がないものは"川柳")
では、"句さらし"に戻ります。
② 中期「お父さん(お母さん)目線」、「情景描写」、「キュン句」
句会に参加するといろいろな人の句に触れることができ、自分にはない"視点"や"表現"に出会えます。
影響を受けやすい僕は参加の度にいろいろな表現に挑みました。
1.「お父さん(お母さん)目線」
僕は独身で父親未経験ですが
子を持つ親になりすまし、"妄想"で作ったシリーズです。
・夏の日に 旅立つ我が子の 背をみつめ
(お題:夏の季語を使用→夏の日)
自分でも気に入っている句の一つです。
「夏休みに初めて旅に出る小学生の息子を心配そうに見送る母親」を思い浮かべました。
・夏の海 はしゃぐ大人の 腕まくり
(お題:夏の季語を使用→夏の海)
「自分と友人ファミリーとで海へ出掛け、子供達を遊ばせていたらパパ達の方が遊びに本気になっちゃった」みたいな情景を思い浮かべました。
2.「情景描写」
出会った景色・情景を見事に表現する方がいて、そういう句に憧れてひねり出した句です。
・神々の 空のお絵かき 稲光
(お題:夏の季語「稲光(いなびかり)」指定)
8月の会で好評頂いた句です。
「神々&稲光」と「お絵かき」というのアンバランス感がいいとの意見が多かったです。
僕はそこを狙ったわけではなく語感的にしっくりきたものを選びました。
・庭先の 華やぎたるや 星祭り
(お題:夏の季語「星祭り」指定)
「星祭り」は七夕のことで、今回初めて知った言葉でした。
庭先に短冊をつけた笹を飾り付けたら
いつもの景色が"飾り付けられた笹"や"浴衣を着た家族"で華やかになった、という句です。
「〜たるや」の「や」は『切れ字』という覚えたての俳句の技法を使ってみました。
『切れ字』を使ってる有名な句↓
古池や蛙飛びこむ水の音
7月の句会は7日開催の「七夕スペシャル企画」で
午前は句会、書道の会というでコラボ企画でした。
句会の中で3つの賞を設け、入賞者の句を書道の会の講師 ゆっぴぃさんに色紙に書いてもらえるという特典付きでした。
そのときの模様↓(by チョビベリー)
「庭先の〜」の句はめでたく入賞しました✌️
書き手:ゆっぴぃさん
共に入賞した人たち
句会にハマる格闘技好きなお二人
(右のほう)
(中央)
長くなったので今回は"プチ自慢"したところで終わりたいと思います。
<続き>
今回に続いてマイ句をさらしていきます。
「キュン句」、「茶目っ句」、「変態句」、「残念句」などを恥ずかしいやつ多めで紹介します。